ガールズバーのチラシで作った“蝶”。切り抜いた女性の写真で蝶を折り、それを虫ピンで留めている。
五つの砂時計を支柱にした台の上に載せられた小型地球儀。
地球儀に印刷された文字は「a」「r」「t」「w」「o」「r」「k」を残して全て修正液で消去。
これをみて、大地の下を四頭の象が支え、その下を巨大な一匹の亀が支えるという古代インドの世界観をまずは連想した。五つの砂時計によって支えられている地球、そこから計測可能な時間の尺度=時計によって秩序づけられた現代の世界をこのオブジェが象徴しているように思えた。
だが、そのような大それた見方を促されつつも、次の瞬間、そのように解釈した己の意識が置き去りにされてしまいそうな諧謔性を感じるのも事実である。
作家によるとこれは試作品として制作したものだそうだが、“みること”によって詩的想像力を喚び醒ますオブジェとしては完成された強度をもっている。
野村ヨシノリ・森村誠・中島麦の共同アトリエnm2(エヌエムスクウェア)は12/24まで公開展示中。
http://atelier-nm2.blogspot.com/
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