2010年10月10日日曜日

大浦信行監督「9.11-8.15 日本心中」  於、ならまちセンター

今日は奈良女で開催の「時の庭」が始まる前に、奈良前衛映画祭アートシネマフェスタで11:00~上映された大浦信行監督のドキュメンタリー映画「9.11-8.15 日本心中」(2006年)を観ました。

つい先だって亡くなられた美術批評家の針生一郎さんが、9.11以後の政治と芸術をめぐる探求のなかで、かつての盟友・鶴見俊輔や思想家・鵜飼哲さんや椹木野衣らを訪ね、対話することを通じて、この国の戦後史をたどるというもの。重信メイさんが詩人・金芝河を訪ね、そして対話するシーンは涙と鼻水がとまらず、グジュグジュになりました。やはり先だって亡くなられた大野一雄さんの舞踏からこの映画が始まるというのも、ぐっとくるものがありました。

戦争と芸術をテーマにしたこのDVD化されていない映画、この奈良で、この時期、NAPのためにたくさんアーティストたちが集まっているのに会場を見回しても15人くらいしかいない・・・。それもNAP参加者、いるの? なんてこった・・・。昨夜のライブ「しりあがり現象」の会場にもビラ置いてたし、他にもNAP主要会場には大抵ビラはあったはずだ。それに前衛映画祭とNAP、スタッフも多少かぶってるのになんだこのありさまは・・・。もったいなすぎる。
と複雑な思いで会場を出たところ、NAP参加作家「うと・うと」の野村修司さん百合子さんご夫妻が!!!!!! 「さっきの映画を観た」と。「藤田嗣治の『アッツ島玉砕』も山下菊二の『あけぼの村物語』もどっちも実物を見たことがあるよ」と。藤田の「アッツ島玉砕」は見たけど、山下の「あけぼの村物語」はまだ見る機会がありません、見たいです、と僕。

ほんとに救われた思いでした。いつもお世話になっております。やはり、野村夫妻も僕と同じ考えでした。


というわけで、幸いにも10月17日(日)にまた上映会がありますので、見逃した方は行くしかありません。
その会場はJR奈良駅から南に三分ほど歩いたところにあるスタジオ・ワルハラ。二本立てです。
上映時間は、大浦信行監督「9.11-8.15 日本心中」が13:00~、足立正夫監督「幽閉者 テロリスト」
が16:00~。入場料はたったの500円!

詳しくは奈良前衛映画祭のHPをどうぞ
http://www.nara-zenei.com/

『9.11-8.15日本心中』サイト
http://www.nihonshinju.com/

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