2012年1月26日木曜日

ジョン・バージャー『見るということ』より

「いかなる芸術家の作品でも一つの真理に還元することはできない。芸術家の一生のように――あるいはあなたの一生でも私の一生でも――生涯の作品はそれ自体が有益な、あるいは価値のない真実を形づくる。説明や分析や解釈は、作品に注がれる観る人の関心を鋭くする助けとなるための枠組みであり、レンズに過ぎない。より明瞭に見る助けになることこそ批評の唯一の価値である。」


ジョン・バージャー『見るということ』186頁(飯沢耕太郎監修・笠原美智子訳,ちくま学芸文庫[原著は1980年刊])

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