ここは日本橋御蔵跡履物問屋街の一角。
玄関ホール。右手の階段を上がると展示スペースがある。
畳の上に古ポスターを裏返したりデパートの包装紙などを敷き詰めた2階展示スペースのフロアは、破れてもほとんど補修されないままになっている。
種中和義さんの作品。背後の古ぼけた襖は作品ではないが、ほとんど一体化しているのは美事。
アクリル画4点と天上からぶらさがるチューリップ、白いカーテンは上野秀明さんの作品。この白いカーテンは蓄光塗料で染められており、照明を暗くするとLED灯でドローイングができる(御蔵跡主の土師清治さんが実演してくれた)。但し、瞬時に消えていくのだが。
このビニール傘も上野さんの作品。目薬に使われる点眼容器を使って絵の具が落とされている。
天上に張り詰められたモノクロのドローイングは土師さんの作品だが、これは今回の展覧会のものではない。スペース御蔵跡には他にも(会期終了後も作家が取りに来ないなどの理由で)未搬出の作品が多数残されている。
こばやしりつこさん「たたかいすんで ひがくれて・・・」。
堀蓮慈さん「不自然な存在」。2冊のエロ本を使ったコラージュ。堀さんは娑婆では僧侶をされているそうだが、身体の切り取り方、そのセンスからして相当な生臭坊主であることが察せられる。
土師清治さんによる「不自然な椅子」だか机だか展示台だか・・・。
脚を支える?缶の中には釘がたくさん。
床の間の左壁には今野和代さんの書、
「馬を洗はば馬のたましひ冴ゆるまで人戀はば人あやむるこころ」。
その右には堀尾貞治さんのコラージュ。
椿崎和生さん「沈黙の春」。
水垣尚さん「サドル」。「サドル」の右側にあるのはセンサーで、このセンサーが人を感知すると窓の外にある扇風機が動きだす(次の写真)。
水垣尚さん「『今は秋』不自然の風」。
以上は日本画家・コヤマヨリコさんの作品。
これも何かの作品かと思ったら、パーティの残りもののおつまみだった。袋に入れて吊しているのはネズミ対策だそう。
あまりにも自然な光景であるが、土師さん曰く「不自然にしようとすると自然になり、自然にしようとすると不自然になる」と。
◆スペース御蔵跡(おくらあと) 10/1~10/13
〒542-0073 大阪市中央区日本橋2丁目20-15
2階展示スペース手前の小部屋には堀尾貞治さんの作品をはじめ、今回の展覧会とは関係のない作品も多数展示されている。
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