作風も方法も違う15名の作家の作品が、ひじょうに見やすくまとめられたグループ展。
森村誠さんの、ガールズバーのチラシからとび出した蝶。しかし虫ピンでそれぞれの持ち場に留められ、自由には飛べない。河合晋平さんが乾燥させたバターロールから生みだした"オルブテルアール"なる架空生物。これは犬に寄生して血を吸うダニのように見える。
50年に一度だけ咲くというリュウゼツランの花かと思ったが、これは雨に濡れるガラス越しにみた木である。木の姿が映るところにだけ雨の滴りが見える。大江孝明さんの写真作品。
酒器のような轆轤引き木製オブジェと、それを家族の肖像に見立てた静物写真。小林且典さんの作品。
中島麦さんのアクリル画。見慣れた風景に潜む時間の断層をとらえ、クローズアップしたような絵である。
岩名泰岳さんの花叢。冬の到来が必ずや春をもたらし、そして夏を約束することを、しずかに、つよく語る。
The trumpet of a prophecy ! O, Wind,
If Winter comes, can Spring be far behind ?
おお、風よ、予言のトランペットを吹き鳴らせ!
冬が来たならば、春がまだ遠いなどといえようか?
Percy Bysshe Shelley "Ode to the West Wind" (パーシー・ビッシュ・シェリー「西風へのオード」最終連)
◆Gallery Out of Place (奈良) 「吹きよせの 落ち葉の中に ひとひらの」 2/8~3/10
出展作家:岩名泰岳 内山聡 大江孝明 河合晋平 小林且典 関智生 中島麦 中村航
林圭介 蛇目 西岡恵子 森村誠 山江真友美 山本昌男 ダニエル・ボドラズ
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