★「御堂筋彫刻ストリート」HPでの作品解説↓
デ・キリコが描くマネキンにはつねに名前や属性が与えられるのだが、マネキンが一人の場合は「吟遊詩人」「孤独なオルフェウス」「預言者」「偉大な形而上学者」、二人の場合はそれが男同士だと「考古学者」「哲学者たち」、二人が女同士だと「不安を与えるミューズたち」、二人が男女だと「ヘクトルとアンドロマケ」といったように。
そうして同じイメージを何度も繰り返し使って制作するのは、デ・キリコの思想がニーチェのいう「永劫回帰」という思想に深く共鳴していたことによる。ホメロスの叙事詩『イリアス』に登場するトロイアの英雄とその妻をモチーフにした「ヘクトルとアンドロマケ」は、そのように繰り返し使われたイメージの一つ。
1970年代は、デ・キリコが古い作品のリメイクを相次いで発表した時代でもある。
"Hector et Andoromache"
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