高須健市さんの作品は、等身大のイメージキャラクターがプリントされた商品販促用パネルの、キャラクター部分を黒で塗りつぶしたものを林立させたインスタレーション。
現代の資本主義、そして消費社会への問題を投げかけるプロブレマティックな展示である。
それにしても、ここ十数年の間、街に氾濫し、そして消えていった商品やサービスを亡霊のように召還するその手法も強烈だが、業界もサービス内容もどれも違うのに、同じ販促方法が定着しているという事実に驚愕せずにはいられない。なるほど、このような販促方法を採用するのは概して大手企業であり、その広告を担当する広告代理店も大手による寡占であることを思うと、ある種の納得がえられる。
パネルを後ろから見るといくつかの様式に分類することができそう。これを様式によって遺物を分類し、時代の前後関係を秩序づけるためのスケールとする「編年」という考古学の方法で分析すると実に面白いのではないか、といった妄想に意識が占領されてしまった。
gallerism in 天満橋 (3.16~3.21,京阪シティモール)
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