大川を臨むガラス窓に外の風景をトレースした中島麦の作品「BEYOND コチラとムコウ」(京阪シティモールの3Fと8Fに複数展示)。
この足形に立ち、
身長175㎝の作家の視点で、手の届く範囲内の風景をトレース(写真は作家本人)。
この作品の面白いところは、全体を見渡そうとすると、絵と風景とがどうしても重ならないというところにある。しかし部分部分に意識を集中すると見事に重なるのだ。片目で見るか、両目で見るかによっても重なり方は異なるし、この絵を写真に収めようとすると絶対にずれが生じる。そこから、肉眼とカメラとの違いという問題も否応なしに考えさせられる。
「見ること」と「見えること」の違い、といった視覚という人間の知覚をめぐる様々な問題へと、思索が誘われていく作品である。
gallerism in 天満橋 (3.16~3.21,京阪シティモール)
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