2012年3月30日金曜日

ミヤザキミホ「カモ」 (「どうぶつ展」より/於、ギャラリー・雑貨 モノコト/大阪・中崎町)

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白い地に黒い線というシンプルな技法でカモの群が描かれている。カモはみな表情がなく、なぜか一様に右を向いている。

だが、その中に一羽だけ正面を向くカモがいる。

その一羽を見つけてしまうと、たちどころにこの絵の印象が変わってしまう。がらりと変わってしまう。

なぜなら、その一羽には強い眼が描かれているからだ。

一様に右を向く「愚かな」カモの群を俯瞰している者を、ギッと鋭い眼光で睨み付けている。

それは、俯瞰している者=鑑賞者の実存に突き付けられる眼光である。





※「どうぶつ展」開催当初の作品タイトルは「ボクはだまされない」。 

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