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白い地に黒い線というシンプルな技法でカモの群が描かれている。カモはみな表情がなく、なぜか一様に右を向いている。
だが、その中に一羽だけ正面を向くカモがいる。
その一羽を見つけてしまうと、たちどころにこの絵の印象が変わってしまう。がらりと変わってしまう。
なぜなら、その一羽には強い眼が描かれているからだ。
一様に右を向く「愚かな」カモの群を俯瞰している者を、ギッと鋭い眼光で睨み付けている。
それは、俯瞰している者=鑑賞者の実存に突き付けられる眼光である。
※「どうぶつ展」開催当初の作品タイトルは「ボクはだまされない」。
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