立見祐一(たちみ・ゆういち)さんは画材の選択、絵の具や墨の落とし方、流し方、など制御的操作のミニマムを追求することで、抽象表現によってしか指し示しえない無限を志向する。
立見さんといえば昨年冬のFactory Kyotoで、そのシュルレアリスム的具象画の衝迫力に瞠目したものであるが、それとはまったく異なる方法で並行制作していることに強く惹きつけられた。
二つの極を、あらゆる二分法を越えて、また弁証法的な止揚とは異なるやり方で。
その彼方にあるビジョンへの確かな信念が、それを可能にするのだろう。
今はもっぱら、色、温度、音、質感、動きといったものを把捉する感官を超越することに精力を注いでいるようだ。
もちろん、具象画制作の展開にも大いに期待したい。
2011.12、Factory Kyotoにて。
◆ギャラリーはねうさぎ 「第七感展 2」 5/29-6/3
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