詩人はあらゆる幼稚さとともにあらゆる哲学理論風のものを自分から取り払う秘密の力をもっている。想像力に心身をまかせながら、詩人は根源的な霊的現実に、すなわちイメージにたちむかう。彼は力動性とイメージの生命のなかに止まる。そのときあらゆる合理的ないし客観的還元は意味を失ってしまう。シェリーとともにこういうイメージを経験すると、イメージは老衰しないということが納得できる。
★ガストン・バシュラール『空と夢』(宇佐見英治訳・1968・法政大学出版局)より
“『鎖を解かれたプロメテウス』を執筆するシェリー”(Joseph Severn画)
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。