2014年9月22日月曜日

林真衣 展 於、Oギャラリーeyes (大阪・西天満)

「ミラーカーテン 07」(112×324㎝)

ミラーカーテンとは熱や紫外線や外部からの視線を遮断し、必要な光だけを部屋に入れるカーテンのことだそうだが、林さんはカーテンに世界を映す鏡としての相をみる。
それは、内と外との境界を画する窓にしつらえられた、大切なものを保護するやわらかな幕である。


ハンドミキサーで泡立てた絵の具をキャンバスに流し込み、乾燥するなかで泡がはじけたり皺になったり、肌理が生成してゆく途上において描画する。
絵の具と油の配分、気温や湿度の違いによっても仕上がりが異なるという。
揺れ動くカーテンに映る光や影、その向こう側に広がる風景が、日々の記憶を宿すようにそこに集められる。

壁に掛けられたキャンバスを窓に見立てるならば、眺める私がいる場所は部屋であろう。

絵肌を眺めていると、〈襞〉という概念を想起した。

「Dear ムラサキノサキ」

紫、とは深遠なるものの象徴でもある。


◆林真衣展 Oギャラリーeyes 2014.9.15~9.20




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