2010年2月19日金曜日

安里健(ミゲル)「サブロー烈士」



2004年7月7日
一橋大学という田舎の総合大学構内で
石魔羅障子破り狼生きろ豚は死ね万年太陽族恥無多漏
略称イシマラチンタローという政治化した三文文士が
ふんぞり返って納まりきったクルマのボディーが
サブロー烈士による怒りのキックによってボコボコにされた。
サブロー烈士は心優しい漢(おとこ)であった。
私なら石魔羅軍団のように
高級車を惜しみなく転覆炎上させたのち
石魔羅の丸焼きを豚のエサに供したであろう。
サブロー烈士は心優しい漢であった。
チンタローのタマはとらずに肝を抜いた。
私ならどちらも抜いて豚のエサに供したであろう。
打ってくれといわんばかりに投げられたタマを打つだけで
なんおく円ももらっている野球小僧イチローよりも
討つべきタマを討ってなんおく円ももらっていない
サブロー烈士ははるかに偉大で貧乏である。
サブロー烈士を人民の力で奪還しよう!

(カンパ振込先の口座番号●●●●●-●-●●●●●● 名義人氏名)





◆究極Q太郎編集『ダモ』6号(2004年8月刊)所収。
この詩は石原都政の直接の被害を受けて生活に窮迫したサブローさんという障害をもつ男性が、石原慎太郎が乗った黒塗りのハイヤーのドアに蹴りを入れただけで逮捕され、不当に長期拘留されるという事件があった際に書かれたものです。ちょうどこのころは立川反戦ビラ弾圧事件など公権力による不当な弾圧が頻発していた時期で、シンポジウムの会場などでサブローさんの救援運動も呼びかけられ、僕も少額ながらカンパをさせていただいたことを思い出します。石原に蹴りを入れたくても妄想の中で蹴るしかなかった僕ら小市民に代わって、ほんとに蹴りを入れてくれたわけですから。
サブローさんはお元気なのでしょうか。

2 件のコメント:

  1. はじめまして。
    当時救援に関わったものです。
    ↓に当時の資料の一部があります。サブローさんの当日の発言の一部を掲載してあります。よろしかったらどうぞ。
    http://otd2.jbbs.livedoor.jp/29472/bbs_plain?base=7055&range=1

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  2. コメントありがとうございます。
    サブローさんの発言を読ませていただきました。
    切実な状況は今もなんら変わっていないであろうことを思うと、この出来事はこれからも語り継ぐ必要があるなと思いました。

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