2011年1月14日金曜日

ライブミーティング・オブ・ポエトリー&アクション 1/29(土)18:30~、於スタジオ・ワルハラ(奈良)

10月に開催されたNAP(奈良アートプロム)でもっとも刺激的なイベントだったと語りぐさになっているポエトリー&アクションが年4回のレギュラーイベントとして立ち上がりました。
記念すべき第一回目の出演者はハラミイシカズコ、亰彌齋、うなぎ亭すりん(うなてたけし)、塚本佳紹、亜子米、のりまきのりぺーのりこのりたま、machi/、あなご亭もやし、大橋範子、須川映治、高橋秀夫、藤井わらびの諸氏(まだまだ増えるかもしれません)。出演者のバックボーンは造形、詩、音楽、身体表現、と多彩で、わけてもNAPグループ展で好評を博した塚本佳紹さんが今回披露するアイロンと映像とコーヒーミルとテープレコーダーとゼラチンを使ったパフォーマンスの期待値は最大です。
NAPで何が起こったのか、そこから何が未来へと投げられたのか、一つの/あるいは複数の答えが像を結ぶかもしれません。






2011.1.29、18:30開場、19:00開演
(第1部 ソロパフォーマンス/19:00-20:30,第2部オープンマイク/20:30-22:00)
入場料:1000円(軽食付き)
スタジオ・ワルハラ http://www.nara-zenei.com/walhalla/index.html

お問い合わせは大橋範子さんか亜子米さんまで(上の画像をクリックして拡大)。

※うんこ詩人の竹村正人氏は今回出演せず、観客としての参加にとどまります(雑誌編集、映画編集、冷え性治療などで多忙を極めているため)。


※NAP・10/8のイベントレポート↓
http://zatsuzatsukyoyasai.blogspot.com/2010/10/poetry-action-friday-party-2010.html

2011年1月8日土曜日

竹村正人(うんこ詩人)「台北に降る雨は何を濡らすのか(台北美術旅行記)」

最近、現代アートにまつわるさまざまな場所に出没しては交流を通じて地図を描き換えている都市のノマド、竹村正人(うんこ詩人)氏が「おかばあのぶろぐ」で面白い文章を書いているので読んでみてください。エロスと芸術との関係についてのお話です。(批評されている作家は美島菊名さん、はまぐちさくらこさん、照沼ファリーザさん)

↓
「台北に降る雨は何を濡らすのか(台北美術旅行記)」



うんこ詩人氏、寿合宿日記にも見事な批評を伴うレポートを書いています。

2011年1月4日火曜日

石川淳『諸國畸人傳』(中公文庫)

毎年、正月にはいつもとは少しだけ雰囲気の違う本を読んでいます。今年読んだのは石川淳『諸國畸人傳』(1976,中公文庫/初版は1957年筑摩書房刊)。
江戸末~明治にかけて生きた10人の畸人たちのことを、いつ読んでもうっとりせんばかりの色気と明晰さ、そして人情をほだす機知にただただ感心するよりほかない名文で綴った短編伝記集です。
ただ、ここで取り上げられている松江の指物師小林如泥(じょてい)、都々逸坊扇歌(どどいつぼうせんか)、駿府の安鶴(あんつる)、坂口五峰(坂口安吾の実父)らのエピソードを読んでも、はて、こいつらのどこが畸人かいな?と首を傾げざるを得ないことがやたら多くて、少々不満がのこりました。みんな普通すぎるので・・・。当時としては畸人であってもです。
そんなわけで、その畸人ぶりに感服したのは俳人の井月(せいげつ)くらいでした。
虱だらけ、疥癬病み、酒を飲んではすぐに泥酔して寝小便する、どこででも寝ころぶ、というすさまじい個性ながら、「やーい、コジキ井月」と馬鹿にされても石を投げられても怒りを表わにすることなく、数十年もの間信州の伊那で食客を貫き通し、明治20年、最期は枯れ田の中にクソまみれで行き倒れた(享年66歳)という壮絶な人生には感じ入るものが大いにあります。

涅槃会に一日後るる別れ哉

闇(くら)き夜も花の明りや西の旅

(辞世の句として伝えられる二篇)


つげ義春「無能の人」第六話より(『無能の人・日の戯れ』所収,1998,新潮文庫)→クリックすると拡大します

2011年1月2日日曜日

1/13(木)~、擬態美術協会&鍵豪「GITAI×KAGI type T」が始まります。(於、TOKIO OUT of PLACE)  

奈良アートプロムで無数の事件を引き起こした擬態美術協会と鍵豪の展覧会が東京・広尾のTOKIO OUT of PLACEにて開催されます。
関東にお住まいの方はこの機会をお見逃しなく!

http://www.outofplace.jp/TOKIO%20OoP/GITAIxKAGI.html

2011.1.13(木)~2.6(日)
Open 木~日、12:00-19:00
Closed 月火水
TOKIO OUT of PLACE  http://www.outofplace.jp/TOKIO%20OoP/Top%20%20%20.html

1.14(金) 18:30~、作家を囲んでのレセプションパーティがあります。




【過去の記事】
http://zatsuzatsukyoyasai.blogspot.com/2010/10/gitaikagisample-white-room.html
http://zatsuzatsukyoyasai.blogspot.com/2010/10/nap.html
http://zatsuzatsukyoyasai.blogspot.com/2010/05/blog-post_16.html

NHKオーディオドラマ「雪姫(ゆき)遠野おしらさま迷宮」(寮美千子・作)

柳田国男『遠野物語』に取材した寮美千子さんの幻想小説、『雪姫 遠野おしらさま迷宮』(2010.9,兼六館出版)がラジオドラマになりました。
放送は1月3日、21:00~22:00、NHK FMにて。作・寮美千子、演出・藤井靖、出演・渋谷はるか、樹木希林、多田直人ほか。http://www.nhk.or.jp/audio/prog_to_future.html (NHK番組紹介)

『遠野物語』の世界を現代を生きる女性の視点でよみがえらせます。

2011年1月1日土曜日

新年

新しい年になりました。
身の回りから地球の裏側まで、世界はますます混沌としたものになりそうな気配ですが、昨年は若い表現者たちとの交流を通じて数多くの可能性がみえました。
今年もいろいろな場所に現れては、涜神の亀とともに痺れを振りまいていこうと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

2011辛卯 元旦

2010年12月15日水曜日

しりあがり寿展「わしはもう寝る」 於、Gallery OUT of PLACE(奈良)

奈良アープトロムで多くの人々を脱力させた「オヤジ山水」から2ヶ月あまり、奈良に再びオヤジの群(ドローイング400点!)が帰ってきました。

しかし、「わしはもう寝る」って・・・
これほど強力な身振りがあるでしょうか?

ドゥルーズ=ガタリ、矢部史郎から松本哉にいたるまで、現代思想・アクティビズムの領域で執拗に論じられそして宣言されてきた脱力すること群れることのススメを、さらなる低みから奏でるイビキと寝言のポリフォニー。

有名人だからといって舐めてはいけません。


気に入ったオヤジが見つかればお手頃価格でお持ち帰りできます。





こんな感じで壁一面オヤジだらけ(クリックすると拡大します)。



会期:2010年 12月2日(木)ー 2011年1月23日(日)
   open : 木−日12:00 - 19:00 月火水休廊
   12月27日(月)−1月12日(水)は休廊

Gallery OUT of PLACE
630-8243奈良市今辻子町32-2
tel・fax 0742-26-1001
mail : contact@outofplace.jp
HP : www.outofplace.jp/
twitter : http://twitter.com/tokiooutofplace

2010年12月8日水曜日

ジャン=リュック・ナンシー/マチルド・モニエ『ダンスについての対話 アリテラシオン』より

ダンスはより多くの両義性を生み出し、単純な決定=決断をますます妨げる(中略)なぜなら、ダンスはそれほど簡単に型どおりのモデルや図式のもとに整序されないからです。たとえさまざまなステップやフィギュア〔全体を形作る動きの総体〕が、あるコンテクストでは完全にコード化されているとしても、それでも、単独の〔独異の、特異なsingulier〕身体、単独の身振りには、固有の何らかの表現性や強度が残っています、それを度外視することはできないし、そうしたものは、翻訳可能な意味作用を欠いたまま、それ自体において「意味をなす」(私の想像を付け加えるなら、実際のところ、われわれにとって最もコード化された、最も形式的なクラシックバレエにおいても、舞踊家にとって、また真の観客にとって、やはり常に、以上のような身体の意味の何がしかが存在したのです)。

◆ジャン=リュック・ナンシー/マチルド・モニエ『ダンスについての対話 アリテラシオン』(大西雅一郎+松下彩子訳,2007年,現代企画室)26頁、ナンシーの言葉。


これはコンテンポラリーダンサーのマチルド・モニエの質問に対する哲学者、ジャン=リュック・ナンシーの応答から抜粋したものですが、ここでいう「ダンス」は所謂「ダンス」だけにとどまらず、パフォーマンスアートをも含む身体表現全般に当てはまるものと理解していいでしょう。

女子高生版「箱男」  於、京都・三条大橋東詰



先日、三条大橋東で出くわした女子高生による箱男パフォーマンス。芸術系の大学に進学が決まった三人組が入学前の課題としてやっていたものでした。路上で物々交換をする「わらしべ長者」なる課題なんだそうで。これは何度目かの交換で入手した安部公房『箱男』(文庫版)を宣伝することが目的のようです。
あまりに面白かったので、10月に東北大学でやった袋男パフォーマンスの写真を見せたら大喜び!

2010年12月5日日曜日

綿引恒平展「『観音様』Vol.2」  於、立体ギャラリー射手座(京都・三条)

観音様というのは古来、悩める衆生を救済するため様々な姿をとって垂迹するもので、ひろく民衆信仰の対象となってきました。
今回紹介させていただくのは、ストレスに蝕まれた現代人にとっての救済の形というものを、五人編成の戦隊ヒーローになぞらえて偶像化した現代版「観音様」の展覧会です。

五体の「観音様」はすべて陶による造形で、一部のものはミクストメディアになっています。



リーダーとおぼしきマッチョな「馬頭赤観音」・・・競馬に代表されるギャンブルの「観音様」。弥生土器か土師器を思わせる素焼の杯の上に立っています。馬頭観音のパロディでしょうか。


「3ピース青観音」・・・音楽依存を象徴。

「グラビア桃観音」・・・これが何を象徴しているのかは見たまんまですね。

セクシーな谷間は背中にも。

「カンパイ黄観音」・・・気は優しくて力持ち、でも食いしん坊な黄レンジャーを思い出しました。アルコール依存には気を付けねば、と身につまされる思いがしました。


「マリファナ千手観音」・・・薬物依存を象徴した微妙に緑な「千手観音」。造形的な面白さはこれが他を圧倒しています。



髑髏にしがみつく「観音様」のお顔には麻の葉っぱ模様。



この展覧会のタイトルでは、観音様が「観音様」と「」(鉤括弧)にくくられているところが鑑賞のポイントであるように思いました。敬虔な信仰者からすれば、これらはすべて悪魔だか魔神だかといった感じになるのでしょうか。仏教的には「魔羅(マーラ)」というやつです。
とはいえ、誰もが多かれ少なかれ何かに依存するのが自然ともいえる現代社会において、欺瞞でもなければそんな超越的な審級から見下ろすことなど、そうおいそれとはできないもの。

現代の世界に対する鋭い問題意識をお持ちの作家として綿引恒平さんの名前は記憶にありましたが、昨日ついでがあって立ち寄っただけの射手座で思いも掛けず素晴らしい作品を堪能することができました。

関西にお住まいの皆さんにはぜひ足をお運びいただきたいと思ったのに、残念ながら今日(12/5)が最終日。もう少し早くいくべきだったと後悔・・・。
この「観音様」展はVol.2とあるので、Vol.3があるのかどうか気になるところですが、いずれにせよ今後の展開には大いに期待したいと思います。